紅葉 洛中

京都の中心である洛中には、狭いエリアに由緒ある寺院が密集しており、コンパクトに紅葉の名所を巡ることができます。今回は京都駅を出発し、歩いて観光地を巡りました。

東福寺、今熊野観音寺、智積院、豊国神社、大谷本廟、最後に東寺(ライトアップ)を紹介します。

京都 紅葉 洛中

東福寺

京都駅の隣の東福寺駅から徒歩10分ほどで東福寺に着きます。 東福寺周辺には紅葉がきれいな寺院がたくさんあるので、まとめて紹介します。

東福寺駅から歩いてすぐ、勝林寺の曲がり角には真っ赤に紅葉したもみじがあります。秋晴れの空をバックにすると、その紅色がより際立っていました。

さらに東福寺に向かって進んでいくと、臥雲橋を通ります。橋からは燃えるように紅葉した木々が見渡せました。 木々の間には、一番の紅葉の名所 通天橋が見えます。歴史を感じさせる木造りで、紅葉した木々によく溶け込んでいました。

東福寺は広く、場所によって紅葉の仕方も様々です。全体が真っ赤に色づいて足元にたくさんの葉を落としている木もあれば、高所には薄緑色を残した鮮やかなグラデーションになっている木もありました。

三ノ橋川に架かる通天橋からは、両岸一面に色づく木々を見ることができます。色鮮やかすぎて絵画を見ているようでした。

東福寺の境内周辺には細い路地がたくさんあり所々に紅葉の名所があるので、隅々まで探検するのも面白いです。

今熊野観音寺

東福寺の東の山中に、今熊野観音寺があります。近くに電車は通っておらず、バスか車でのアクセスとなります。私は東福寺から歩きましたが、長い坂道なのでお勧めはしません。ここでは境内のもみじと、周辺の山道の木々がきれいに色づきます。

寺の入り口には朱色の橋がかかっています。 急な階段を上って奥に進むと、森に溶け込んだ寺院が見えてきます。アクセスが悪く知名度もあまり高くないので、人が少なく写真を撮るのにちょうどよかったです。

階段を上って寺院の二階に行くと、高所から周囲を見渡せます。上から見下ろす紅葉はなかなか見れないアングルで、今までと違った景色を楽しめました。地面には真っ赤な落ち葉のじゅうたんが広がっていて、上も下も紅葉一色になっていました。

智積院

京都駅から鴨川東岸に進んだ場所には有名な寺院が密集しています。中でも、智積院(ちしゃくいん)の紅葉がきれいでした。

境内は広くて平坦で、歩道は砂利で整備され、紅葉した木々が程よい間隔で配置されています。

すべての木々がきれいに手入れされ、一本ずつじっくり観察したいぐらいでした。黄色に色づいたものもあれば、深い赤に色づいて地面が真っ赤になるぐらい落ち葉を落としているものもありました。人の手が行き届いた美しさはさすがだと感じました。まるで芸術作品です。

豊国神社

智積院と隣接する豊国神社も、紅葉が見ごろになっていました。敷地面積は今までの寺院に比べて狭いですが、色づいた木々が点々と植えられ、華やかというよりも渋い美しさを感じました。

大谷本廟

五条通と東山通の交差点が、大谷本廟の入り口になっています。狭い範囲ながらも、池と石造りの橋、それを囲む木々がきれいに調和して和の雰囲気が感じられます。

敷地は東西に細長く、橋を渡ってしばらく進んだ先に本殿があります。写真のように緩い上り坂が長く続きますが、紅葉は入口付近だけだったので、今回は先まで進みませんでした。興味のある方は本殿の方まで行ってみてください。

東寺(ライトアップ)

東寺は京都駅から徒歩で行けます。昼見ても紅葉がきれいですが、ライトアップされると、また違った景色を楽しめます。毎年ものすごい人気で、寒い中にもかかわらず開門前には多くの行列ができていました。外から見える五重塔は下からライトで照らされ、不気味さを感じるほどの重厚感と威圧感です。

入門してまず目に入ってくるのは、闇の中に浮かび上がる紅葉した木々と、遠くに見える五重塔です。さっそくの絶景ポイントで、多くの人が写真を撮っていました。赤や橙に色づいた葉が美しいのはもちろん、緑の柳などもライトアップされて美しく光っていました。木造の立派なお堂などもライトアップされ、神々しさを感じます。

順路に沿って進むと、五重塔やお堂が近づいてきます。遠目に見て暗闇に浮かび上がる姿も綺麗でしたが、近くで見るとその迫力に圧倒されます。入口付近では多くの人で混雑していましたが、境内はかなり広いので進むにつれて人もまばらになり、ゆっくり写真を撮ることができます。

さらに特徴的なのは、池に移った景色です。風がない日は池が鏡のように風景を反射します。五重塔も、ライトアップされた木々も見事に反射して、幻想的な景色が広がっていました。